理事長挨拶

特定非営利活動法人日本レーザー医学会 理事長挨拶


理事長 古川欣也
(東京医科大学茨城医療センター 呼吸器外科教授)

 東京にて開催されました第35回日本レーザー医学会総会の定例理事会(2014年11月28日)におきまして、理事の先生方のご推挙により伝統のある日本レーザー医学会の新理事長を僭越ではありますが拝命することになりましたので、ここにご報告を兼ねて挨拶申し上げます。理事長の職務は遥かに私の能力を超えた重責であり、身の引き締まる思いでありますが、副理事長として前任の菊地 眞理事長の補佐を務めさせていただいた経験を生かして、レーザー医学の基礎および臨床研究の推進、レーザー診断治療の普及・啓蒙活動、産官学の密接な連携に力を注ぎ、学際的な本学会の発展に微力ながら貢献していく所存で御座います。

 本学会は渥美和彦名誉理事長が1977年に立ち上げた医用レーザー研究会を母体として1979年に創設されましたが、2004年にはNPO法人化、2005年に専門医制度の開始、2009年には念願でありました日本医学会に加盟と順調に発展を遂げてまいりましたが、それに伴い社会的責務も益々大きくなってきております。レーザー医療は多岐にわたる分野で実践されてきていますが、本学会には国民に安全で低侵襲かつ有効性の高い医療を提供していく責務があります。現代社会の情勢は急速に変化しており、わが国では2025年問題とされる超高齢化社会が目の前に迫っており、それに伴い医療に対する国および国民の要求も変貌してきています。一方、医療経済は逼迫してきており、低侵襲な診断治療が可能でコスト面でも優れたレーザー医療は、国や国民から望まれる将来更に必要不可欠な医療となることは間違いありません。

 レーザー医療は内視鏡の発達と導光ファイバーの開発により20世紀末に飛躍的な発展を遂げました。例えば、内視鏡的腫瘍焼灼法や光線力学的治療法などが確立した治療法となりました。診断では、蛍光診断法が癌の診断を中心に各領域で臨床応用されています。眼科では、レーザーを用いた画期的診断法として光干渉断層装置が開発され網膜疾患の診断法として普及していますが、今後管腔臓器における内視鏡的早期癌診断法への応用が期待され、近未来にはオプティカルバイオプシーが可能になる時代が到来します。また、レーザー医療は、皮膚科・形成外科においても美容面で素晴らしい成果を上げています。

 近年、最も活発に研究されている科学技術分野としてナノテクノロジーが挙げられます。バイオテクノロジーとナノテクノロジーを融合化させた細胞の超微細な操作や加工による治療などを行うナノメディシンが将来の診断治療法として期待されています。これらの技術の基盤になっているのが、フォトニクス/レーザー技術です。レーザーを応用した技術は、画期的な診断法の開発や現在行われている治療の有効性や安全性を飛躍的に高めることを可能とし、今後の医学の発展には不可欠な技術と考えられます。これら最新技術を臨床の場に如何に導入していくかが重要であり、本学会がその架け橋となり密なる医工連携を推進していく必要があります。

 本学会がレーザー医学の牽引役となり、迅速かつ柔軟に対応できる能力を身につけ、現状におけるレーザー医療の諸課題の解決を図り、レーザー医学の普及、進歩に貢献していくことが、本学会の更なる発展に繋がると信じています。

 会員の皆様のご理解とご支援を宜しくお願い申し上げます。

平成27年1月吉日

特定非営利活動法人日本レーザー医学会
理事長 古川欣也
(東京医科大学茨城医療センター 呼吸器外科教授)

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